: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 22:55:51.41 ID:64COUKCi0
今から6年前、俺は引き篭もった。
高校時代、部活はそこそこ、成績は常に上位クラス
大学も偏差値の高い、いわゆるエリート輩出校へと行く事になった

上京して一人暮らし。特にやりたい事もなかったが
俺はこのまま不自由しない生活をこれから送るんだな。そう思っていた








2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 22:56:45.31 ID:64COUKCi0
大学に入って1ヶ月も経たない頃、俺は既に日々の課題に追われていた
やってもやっても終わらない課題、そして終わらないうちに出される次の課題
高校まではやればできる、そしてやれば結果が出ていた。
だが大学では違った。やってもやってもできている実感がない
常に勉学の場では知り合いを一歩リードしていた自分が周りと同じレベル。
今考えればその方面では超有名で偏差値ぶっちぎりの大学なのだから当たり前なんだけど
当時の俺は自分のアイデンティティーを否定されたと感じていた

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 22:57:44.64 ID:ocXuu/R40
そして10年後・・・

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 22:58:09.34 ID:ZwrArsIQ0
元気に走る>>6の姿が・・・!

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 22:58:14.86 ID:64COUKCi0
毎日の終わらない課題の中、ある月曜日ふと俺は思った
「今日は休んで明日からリフレッシュして頑張ろう」
俺がこれだけやっても終わらないんだからちょっとくらい休んでも大丈夫
身の程知らずの当時の俺はタカをくくってその日学校を休んだ

そして次の日、俺は学校に行かなかった
次の日も、その次の日も。
気がつけば1週間が経っていた

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 22:59:17.81 ID:64COUKCi0
1.2年時は少人数クラスに分けられみっちり英語を仕込まれる
入学時のガイダンスでも極力休むのは控えるようにいわれていた授業を
みっちり1週間休んだ。少し後ろめたさがあったが次の月曜は学校に行った

どんな顔をしていけばいいかわからなかったが、同級生は快く俺を迎えてくれた。
どうやら教授も心配しててくれたようだ。悪いことをしたな、と思った

でも俺は弱かった。
次の日、俺はまた学校に行かなかった
次の日も、その次の日も俺は学校に行かなかった

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:00:07.73 ID:64COUKCi0
行かなければ行かない分だけ積もっていく課題
周囲にかける迷惑、そこから感じる後ろめたさ

俺は学校に行けなくなった。

1人暮らしの小さな部屋で1日の大半を過ごし
外出は食事を買いにいく時くらい。
ベッドに転がってテレビを見ながら逃げるようにゲームをやっていた

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:01:01.39 ID:64COUKCi0
ある日同級生が心配して電話をかけてきてくれた。

俺は怖くて出れなかった。
学校に行かず友人に迷惑をかけ、無駄に日々を過ごしている俺
かたやきちんと学校に行く友人
こんな無様な姿を電話といえど晒すことができるわけがない

何度もかけてくれたが俺は出れなかった。

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:02:10.00 ID:64COUKCi0
狭い部屋で日々を浪費していたある日、また電話がなかった
母からだった。身も心もすっかり堕落していたが
親には心配をかけてはいけない、というおかしなプライドを持っていた俺は電話に出た

俺「もしもし」
母「お前、学校いってるのかい?」
俺「え…いってるけどなんで…?」
母「さっき学校から電話があって全然授業に出てないって連絡があったわよ」

俺の表面だけを繕おうとした浅はかな行為は脆くも崩れ去る
電話に出ない俺を心配した同級生が学校を通して自宅まで連絡をくれたらしい
恐らく死んでるんじゃないかと思われてたんだろう。

しばらくの沈黙の後、母が口を開いた

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:02:58.23 ID:64COUKCi0
母「なんで…?」

母の声は涙くんでいた。
大学に受かって喜んでくれた母。
1人暮らしの部屋の下見に付き合ってくれた父。
入学式が終わって言ってくれた一言は
「これでやっと手が離れるね。」笑顔だった。

そんな姿を思い出したら涙が出てきた
自分の行いが恥ずかしくて、申し訳なかった
俺は何も言えなかった。

今思い出しても自分が情けないのと、信じられない親不孝っぷりに涙が出る
だが当時の両親は俺に情けをかけてくれた。
「明日からでいいからちゃんと学校に行け」と言ってくれた

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:04:22.19 ID:64COUKCi0
次の日、俺は朝から学校に行く準備をした。
風呂に入るのなんて何週間ぶりだろうか
服も大半は脱ぎ捨ててあってまともに着れそうな服が少なかった
それでも前日みたいな思いをするのは御免だから
適当に見繕って身支度をした。

だがいざ外に出るとなると


怖い…


そう思った

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:05:04.33 ID:64COUKCi0
数週間も部屋で引き篭もってた俺を見て人はどう感じるんだろう
地元の高校では成績優秀、周囲の期待を背負って上京してきたのに
課題ひとつこなせず、友人の電話も出れないくらい落ちぶれた人間


そんな俺を人はどんな目で見るんだろう。

俺は部屋から出れなかった。
情けをかけてくれた親との約束をあっさりと破ってしまった
情けない。でもそれ以上に外が怖かった

俺は携帯の電源を切り、部屋の固定電話の電話線を抜いた
外の世界の何もかもが怖かった

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:05:27.46 ID:ZwrArsIQ0
まぁ、そんな大学生多いよな。
正直学校にこなくなって、ついて行けなくなって消えていく大学生は世の中年間1000人近くいるし、>>1もその一人ってわけだ。

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:06:14.17 ID:64COUKCi0
>>20
まぁそんなとこです。

そんな俺はネットゲームへと手を出していった
引き篭もりで風呂に入らない俺みたいな人間でも
身支度せずに気軽にバーチャル空間で人と接する事ができる
恥ずかしい身の上話は隠してしまえば誰にも分からない
昼間だろうと夜中だろうと時間をかければかけるほど自分のキャラは強くなっていく

自分に欠けたものを都合よく補ってくれる世界がそこにはあった。

だがそんな逃げの日々も長くは続くわけがない
携帯がつながらない、固定電話もつながらないとなれば誰だっておかしいと思うはずである

どうせ1日部屋にいるし来客もないのでカギはかけていなかった
すっかり昼夜の区別がなくなりネトゲにのめり込んでいたある日
おかしな時間帯に熟睡していた俺の部屋のドアが急に開いた

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:07:07.78 ID:64COUKCi0
そこにいたのは両親だった。

車なら片道5時間はかかる距離である
俺を迎えに来る時、両親は車内でどんな気持ちで会話をしたのだろう
息子が死んでるかもしれない恐怖感?焦燥感?
いざ着いてみると、足の踏み場もない部屋。
何ヶ月も取り替えていない布団の上に2Lのペットボトルとパソコンを置いて
汚い服に身を包んで寝ている息子の姿。

息子が生きてて安心しただろうか
いや、そんな姿の息子を見て落胆しただろうか
それともまだ生きているということに対して絶望をしたか
当時の俺はそんな考えを巡らす事もなくただ唖然としていた。


父「荷物をまとめろ、家に帰るぞ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:08:06.59 ID:64COUKCi0
母もいたが一言も口を開かなかった
ロクに掃除もしていない汚い部屋から最低限の荷物をまとめて俺は部屋を後にする
小さな車内だったが、異様に両親が遠くに感じた
しかしながら、その近すぎる物理的な距離は俺に苦痛を与える
俺はその空間からひたすら逃げるように寝続けた。

3ヶ月ぶりに見慣れた我が家に帰ってきた
俺はすぐにでも自分の部屋に逃げたかったが居間で簡単な家族会議がなされる

当面は休学扱いにして俺を家に置いておく、という内容だった
俺に決定権があるはずはなく、言われるがままであった。

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:07:17.86 ID:m12+KSLt0
俺も大学のころ電話恐怖症だったわ・・・
今でもよくあのころの夢を見る・・・

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:07:19.28 ID:QuGNA0vb0
ネトゲ中毒の典型だな。
俺もなったから分かる。

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:07:26.71 ID:QcCqhglbO
ふむふむ それでそれで?

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:09:08.94 ID:64COUKCi0
自宅に帰ってからも俺は何もしなかった
ひたすらバーチャル世界の自分を鍛え続け、高校の同窓会の誘いも断った
社会復帰、という名目でバイトを強制的にやらされたこともあったが2日で辞めた
生活リズムは相も変わらず滅茶苦茶。

食う、寝る、ネトゲの生活を送っていた俺に、両親は何も言わなかった。
自立的に立ち直るのを待っててくれたのだろうか。
それとも電話が鳴る度に涙ぐみ、嘔吐をする俺を見て哀れに思ったのだろうか
いつもと変わらず接してくれたのはネトゲの世界の住人と3歳の頃から飼っていたネコだけだった

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:09:52.56 ID:64COUKCi0
夏が終わり、秋が過ぎ、冬を越えてまた春がやってきた。

この間全く成長していない俺だったが親は望みを賭けてくれた
再び学校に戻る事になり一人暮らしを再開することになる。
数ヶ月ぶりに帰る部屋は出て行った時のままであった
ふと見ると保温ポットの電源が入れっぱなし
よく火事にならなかったものだ

寝床でゲームをしながら食べるカップ麺用のお湯

中身は空になっていた。

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:10:57.23 ID:64COUKCi0
周囲の環境がある種リセットされた状態だったため
登校は容易に出来た。去年の同級生は2年生になっていたが
俺は当然のごとくダブって1年生のままであった。
久しぶりの再開に、優しく声をかけてくれる友人もいた。

そして同時期、ネトゲで知り合った女性とリアルでも付き合う事になった
後で分かったことだがお互い引き篭もり経験者であった
俺が復学をするのと同時期に彼女はアルバイトを始めた

なんとかなるかも…
そう思った。

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:10:40.46 ID:mvPSgWmx0
親の金で大学行ってヒキできるって恵まれてるなぁ
金が無いと廃人にすらなりきれない

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:11:49.94 ID:64COUKCi0
>>32
親不孝とはまさにこのことかな、と今でも思います。

しかしやはり1年弱のブランクは大きかった
ほとんどの期間を1人だけで過ごしていた俺は臆病になっていた

教室を間違い、違う授業が始まった事があった。
教授が授業名を言い、間違えていないかどうかの確認を学生に促す。
教室から出る、ということで周囲の目を引くのがすごく怖かった。
俺は違うと分かっていながら授業が終わるまで席を立てなかった

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:11:33.04 ID:ZwrArsIQ0
変に自分が勉強できるって自身があると陥りやすいんだよな。こんな状況に。

まぁ、ネトゲにもはまれない俺は何もしないけど

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:12:54.06 ID:64COUKCi0
時間外に集まって課題をやるとなったとき、メンバーと電話番号を交換した。
普通に考えれば女の番号を授業という名目でゲットできてラッキー、となるが
俺は課題の打ち合わせと分かっていても携帯が鳴るのが怖かった
着信の音、バイブが鳴るとすごく怖い

-また俺は何かしてしまったんだろうか
そんな思いが頭をよぎって課題の打ち合わせと分かっていても電話に出れなかった
番号のみの交換でアドレスは渡していなかったのでメールは来ない

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:14:06.41 ID:64COUKCi0
ある日何気なく学内のメールBOXを見ると、打ち合わせも最終段階なので
必ず来てください、という旨のメールが入っていた

打ち合わせの指定日は過ぎていた。

外の世界はやはり怖いものであることに変わりはなく
俺はまた安息の地である自分の部屋に逃げていった

彼女とデートをする、というので外に出る事自体は以前と比べて怖くなかったが
学校に行くのだけは死ぬほど怖かった。
授業のある日は考えるだけで毎日腹痛に見舞われて早く土日が来ればいいと思ってた

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:15:22.77 ID:64COUKCi0
勿論1年目と同じ様な事をしていれば単位など取れるわけもなく
親にも成績通知でバレて、俺は3年に上がる前に学校から退学勧告をされた
勧告と言っても退学しないと除籍扱いになるという事実上の強制退学。
自業自得であった

ほとんどの荷物は処分して、持てる分だけの荷物を持って地元に帰った
いつもと変わらない実家の前に着いたのは夜であった。

期待を込めて送ってくれた両親
合格発表の時俺より喜んでた高校の担任
辞めるとも言わずに逃げてきて迷惑だけをかけてしまった大学の友人
実家に帰ると告げると、早く戻ってきてねと言ってくれた彼女。

終わったな…
そう思った冬だった

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:16:23.37 ID:64COUKCi0
自宅に帰ったその日
相も変わらず家族会議であった。

何もしたくなかったし、親と会話するのも辛かった
まだまだ俺は逃げたかったが逃げる金も根性も無い

「このまま何もしないのは許さん。家には居させてやるから仕事をしろ。」
と父の言葉。まぁ当然か。母は何も言わない。

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:16:49.06 ID:RXP+8f+X0
3浪して現役で合格した糞大入って、2年間で単位15しか取れず
休学して3年またニートの俺から見れば一流大学生の数年のロスは
無に等しい

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:17:04.51 ID:64COUKCi0
嫌だな、と思いながらもアルバイト情報誌を見る。
なんとなく書いてるがこの情報誌、家から出ない俺が自分で手に入れることができるわけはなく
はっきりと覚えてないが両親のどちらかが持ってきてくれたのだろう。
なんだかんだで親はやはり偉大であると今書いてて気がついた

そして今までアルバイトをしたことがない俺は最大の問題に直面する。
何をしよう…

勉強以外に何かをしたことがない。俺は何ができるんだろうか。
無い頭で考えた方法は消去法である。さすが引きこもりといったところだろうか

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:18:14.33 ID:64COUKCi0
家庭教師?高卒OKはない。この頃は勉強自体にも嫌気がさしてたので無理。
食品はやだ、料理できないし。1人暮らしのときは全部弁当買ってた
引越しバイト。1人暮らしヒッキーで体重が15kgも落ちてるのにできるわけない

次々と候補を削っていくとレンタルビデオ屋のアルバイトが残った。
親にさっさと電話しろと急かされ嫌々電話をして面接の予約を取った

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:19:01.53 ID:64COUKCi0
当日は店長が用事で出かけてるということで店についてから1時間程待たされた
面接予約してるのに何で用事があるのか分からなかったが店内を見て待つことにした
片田舎の小さな店だったのでお客さんは少なく、あまり人が怖いとは思わなかった

面接ではありきたりなことを聞かれた
うちの店は使ったことはあるか?最近映画は見たか?どれくらい続けるのか?
大学を辞めた理由は適当にはぐらかしてなんとか切り抜けた。

後日電話がかかってきて、採用になった。
少し不安であったが採用の翌日から店頭に立っての接客が始まった。
1人で引きこもっていた頃は、絶対に外なんて出るもんか
そう思っていたが仕事もやっていると案外楽しいものであった

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:19:54.86 ID:64COUKCi0
流石に2年間ベッドの上で過ごして体重も激減してた俺にとって立ち仕事は辛かったが
仕事の要領は勉強と同じだった。

教えられたことは覚える、やってみる
分からないことは聞いてみる、真似してみる

初めての仕事(といってもアルバイトだが)だったが仕事ができない、ということはなかった
敬語も最初は適当だったけど
周りの人を真似て、間違ってるとこは注意してもらって身に着けていった
両親には対人恐怖症の心配をされていたが客と店員という
一線を引いた関係では特に人が怖いと思うこともなかった
一緒に仕事してる人たちも過剰にプライベートに干渉してこなかった、というのも
当時の俺にとっては非常にありがたかった。

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:20:46.66 ID:64COUKCi0
ある日店長に仕事は楽しい?と聞かれ、素直に楽しいと言った
楽しい、なんて思ったのは久々だった。

そしてまたまたある日、店舗が移転することになり、大規模な商品と備品の移動作業を行うことになった
フランチャイズ店だったのでFC本部や経営母体の本社から応援の人がたくさん来た

当時の俺は仕事自体が楽しくてすごく精力的に動いてたらしく、周りから高い評価をもらうことができた
自業自得ではあるがプライドをずたずたにされていた俺にとってはすごく励みになった。
こんな俺でも評価してくれるんだ。そう思うと仕事もよりいっそうがんばれた。

移転後の店舗ではアルバイトリーダーということで社員不在時の店を一手に任せてもらえた。
経営母体が地元の中小企業だったので残業はサービスだったが俺はそれでもよかった
とにかく認められている、ということが嬉しかったのだろう。

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:21:22.75 ID:piI828I80
>>1 現代版太宰治

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:22:33.23 ID:LgUDHa7KO
かーちゃんは偉大かなんかの小僧寿司を思い出した

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:22:35.78 ID:64COUKCi0
仕事以外の日は相変わらずネトゲを続けていたが
正直他に趣味らしい趣味もなかったし、地元の友人の大半は大学生で全国に散っており
遊ぶ相手もいなかったため、休日の時間潰しにはもってこいだった。

ただこの間、彼女のことは大事にしてあげられなかった
俺が地元に戻ったため遠距離になってしまったというのと、仕事が楽しくてあまりほかの事は考えていなかった。
俺のほうから切り出して地元に帰ってきて2ヶ月ほどで別れた。

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:24:18.26 ID:64COUKCi0
アルバイトを始めてしばらく経ち、いつもと変わらずほか弁と共に昼休憩を取っていた
すると店長が話しかけてくる



「お前、うちで社員やらないか?」



仕事は楽しかった。毎日がすごく早い速度で過ぎて行き、充実した日々であった。
でもこの一言でふと気がついた。

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:25:16.20 ID:64COUKCi0
俺は先の事、自分の将来のことを考えていなかった。
自分が好きでやってる仕事だがこれを一生の仕事にできるだろうか?
毎日が残業、休みは不規則、そして何より歳を取っても接客をする、ということ。
将来的に本社に配属になればいいが会社の汚い部分もたくさん見てきた。

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:25:48.42 ID:HFGnC/4qO
大学時代周りの人に恵まれてたんな

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:27:03.67 ID:64COUKCi0
>>60
恵まれてたと思います。
ただ善意をことごとく裏切ってしまったので自分は最低でした。



俺は断った。

しばらく色々なことを考えた。
今の仕事は楽しいけど俺は将来どうなるんだろう。
このまま今のアルバイト先と心中するのか?
学歴は高卒で元引きこもりだけど就職したほうがいいのか?
バイト先には同い年のフリーターが2人いたため
自分の境遇を特に変わってるとは思わなかったが、この時漠然とした不安を感じた。

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:28:08.56 ID:64COUKCi0
その後自分が取った行動はなんとなくだった。本当になんとなくである。
今現在やりたいこともないが、この先どうしていいかも分からない。
ただこのまま社会で残りの人生を過ごすには自分は余りにも弱いと感じたことは確かだ
ならば指針を探そう。1人の狭い世界ではなく、学校で。



翌日俺は地元の大学の願書を取り寄せた。

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:28:12.28 ID:D6RJyjnZ0
そこに気付かないで何となく生きてる奴が以外と多い

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:29:13.95 ID:64COUKCi0
休日はネトゲ生活で給料の使い道は食費以外になかった。
口座にはたんまりとお金が貯まっていたのと、受験先は私立であったが
地元民なら学費の優遇措置が効いて公立並の学費で行けるとこであった。

試験まで4ヶ月を切っていたが
元々大学受験レベルの勉強なら問題なくこなす自信はあったので
朝9時にバイトに出て夜9時に帰宅。食事をして2.3時間程高校時代の参考書とお友達
そして就寝、という生活を繰り返した。


久々に解く数学の問題は意外と楽しいものであった。

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:30:02.59 ID:mvPSgWmx0
普通に就職して稼いで食って寝るのループに疑問を感じちゃうんだよね
大体そういう人は音楽とか絵とか芸術系に向いてるか、廃人になるかの2択

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:31:03.89 ID:64COUKCi0
>>67
後者です、どうも。

願書と同封のアンケート用紙に( ^ω^)とか書いて送ったが合格することができた。
その後は特に不自由ない大学生活を過ごしている
年齢差の不安はあったが友人にも恵まれ、杞憂であった。
アルバイトは時間を減らして朝番から遅番に変えてもらった
この間バイト先の女性と…な関係になったりならなかったり
色恋沙汰もあったりなかったり。

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:31:49.66 ID:64COUKCi0
今年で4年になり、就職も決まった。
後期も授業に出ないと卒業できない程度の単位が残っているのが不安なくらい。

すごく遠回りをしてここまで来ている。
勿論まだこの先は長いわけだが

何が言いたいかっていうと
もし俺と似たような人がいるのなら

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:32:49.48 ID:64COUKCi0
人生は失敗しても、遠回りしてもいい、ってことだ
なんぼだってやり直せる。転んだっていい
人間はいくらでも立ち上がれる。

1度転ぶと立ち上がるのは人それぞれ大変だと思う
でも立ち上がれないことはないんだ。
1人で立ち上がれるなら力を振り絞って立ち上がればいい
1人で立ち上がれないのなら周りに助けを求めたっていい。
泥だらけになっても、どんなに恥ずかしい思いをしても
それは決して恥ではない。認めてくれる人はきっといる。

だから立ち上がるのを諦めちゃだめだ。

転べば当然走ってる人には遅れを取る。
でもどんなに遅くてもまたゆっくりと走り出せばいい。
早く立て、とは言わないけど
俺は立って、そしてまた進んで欲しい

そうすれば転んでしまったことなんて後から笑い話にできるから。
どんなに遠回りしてもかっこ悪くない

だから、がんばろうぜ。ちょっとずつ。

寝るまでの皆さんの暇つぶしになれば幸いってことで。
短いですがこれで終わりです。ありがとうございました

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:35:40.40 ID:7tudJeEK0
>>71
頭ではそう思えても、行動にうつすのはなかなか難しいもの。
実現している>>1はすごいと思うよ。
乙!

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:34:01.08 ID:m12+KSLt0
大学の不登校になりかけだったのを何とか立ち直ったくらいで
えらそうに語られてもな…

この先の社会人生活ではその何倍も辛い思いするよ、きっと

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:35:10.62 ID:mvPSgWmx0
まぁやり直せるってのは間違ってないが、絶対にやり直せるとは限らんな
社会復帰するためには、健康な体と金と働ける環境とやる気が揃っていないと無理だからな
その4つをちゃんと揃えられた>>1は恵まれてるし頑張ってると思う

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:35:31.15 ID:N72S7xhKO
立ち上がるのを諦めちゃダメだ(笑)

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:37:30.17 ID:RXP+8f+X0
頭 ◎
金 ◎
ルックス ○?
周りの人間 ◎
運 △

恵まれてるにもほどがある
悲劇自慢するなら、せめて平均が△じゃないと話にならない

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:37:48.13 ID:D6RJyjnZ0
まぁ まだ若いからなw社会も優しく見てくれる範囲だよ
オレなんて29才で半ニートだぜw
そして転落っぷりも比じゃないwww

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:40:43.01 ID:64COUKCi0
>>83
バイト先の経理のおじさんが30までならなんとかなるって言ってました
軽々しくはいえませんが。まだ人生は長いんじゃないでしょうか

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:40:07.96 ID:Yzq3wYZM0
2浪4留年でもなんとかなるもんだよ。少年。

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:42:36.47 ID:64COUKCi0
>>86
今思えばしがみついてでも最初の大学にいたほうが
いい生活を送れたかもしれません。

でもいろんな人に出会えていろんなことを学べたので
これはこれでいいかなって思ってます

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:46:38.16 ID:VT4BUXiH0
俺なら流されて社員になってるな
留年も確定したというのに今年の前期も全然真面目に出来なかったなぁ
バイトも不採用ばっかりだし

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:48:50.19 ID:64COUKCi0
>>92
学校ってうまくいかないときありますよね
流れってあると思うんで、今は我慢のときだとおもいます

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:49:10.00 ID:UOZvPUatO
何とかなると思ってられるのはまだ若いからだろ
なんだかんだ言って若い頃の失敗の影響がでるのは年食ってからだからな

10年、20年経っても何の思いでもない大学時代は変わらんからな

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:52:50.28 ID:64COUKCi0
>>96
確かに引きこもってた時期は振り返っても何も無いですね
あの時引きこもってなければ…って思ったらまたスレ立てするかもしれません

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:52:08.12 ID:L0yotaUUO
俺より終わってる話かと思ったらただの自慢話じゃねえか
ないやる気をますますなくした

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:54:57.83 ID:64COUKCi0
>>97
すいませんでした。
俺でやる気出せとはいいませんけど明日もがんばってください

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:57:37.53 ID:afT+HXxJO
今追いついた。
これみて大学のとき一人暮らししなくてよかったと思った。

てか、よくネトゲに金使わなかったな

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/25(火) 23:58:54.85 ID:64COUKCi0
>>103
有り余る時間でカバーすればいい、と思ってたので投資は考えてませんでしたね。
まぁお金よりよっぽど大事なものを消費してたわけですが。

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/26(水) 00:00:02.56 ID:8ls6jhCDO
>>1乙!
進学って難しいな

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/26(水) 00:01:22.78 ID:IlTO2wRD0
>>107
ありがとうございます
しっかりしてれば大丈夫だと思いますよ。
俺は単純に年齢の割に幼すぎただけかと

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/26(水) 00:57:35.27 ID:QR8ykNX+0
まだ途中までしか読んでないけど
着信の音、バイブが鳴るとすごく怖い←これが凄いよくわかる

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/26(水) 01:20:48.76 ID:ZlfcAxYNO
社会にでてつまずいた俺にはなんとも心苦しいスレだった
着信ビクッはあるある

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/26(水) 02:21:29.71 ID:HVBBt1Ng0
俺も頑張ろうっと。
いやあネトゲは恐ろしいですね。